平面スパイラルコイル 自己インダクタンス シミュレータ

円形フィラメントへの離散化 + Maxwellの厳密解析式による理論計算(近似式は用いない)。スパイラルを N本の同軸円形フィラメント に分割し、各フィラメントの自己インダクタンスの総和と、全フィラメント対の相互インダクタンスの総和として計算する。 $$ p = \frac{r_{out}-r_{in}}{N}, \qquad \color[RGB]{13,148,136}{r_i} = r_{in} + \left(i-\tfrac12\right)p \quad (i=1,\dots,N) $$ $$ L_{ii} = \mu_0\,\color[RGB]{13,148,136}{r_i}\left[\ln\frac{8\,\color[RGB]{13,148,136}{r_i}}{a} - 2 + \frac14\right] $$ $$ k_{ij} = \frac{2\sqrt{\color[RGB]{13,148,136}{r_i}\,\color[RGB]{13,148,136}{r_j}}}{\color[RGB]{13,148,136}{r_i}+\color[RGB]{13,148,136}{r_j}}, \qquad M_{ij} = \mu_0\sqrt{\color[RGB]{13,148,136}{r_i}\,\color[RGB]{13,148,136}{r_j}}\left[\left(\frac{2}{k_{ij}}-k_{ij}\right)K(k_{ij}) - \frac{2}{k_{ij}}E(k_{ij})\right] $$ $$ L = \sum_{i=1}^{N} L_{ii} \;(\text{自己項}) \;+\; 2\sum_{i<j} M_{ij} \;(\text{相互項}) $$ 記号: $\mu_0 = 4\pi\times10^{-7}\ \mathrm{H/m}$ は真空の透磁率(物理定数)。$K(k)$, $E(k)$ はそれぞれ第一種・第二種の完全楕円積分(母数 $k$、$0\le k<1$、による定義。振幅パラメータ $m=k^2$ ではない点に注意)。本アプリでは算術幾何平均(AGM)法により数値計算している。

スパイラル導線 離散化フィラメント半径 r_i
自己インダクタンス L
-- µH
自己項 ΣLii --
相互項 2ΣMij --
相互項が全体に占める割合: --
ピッチ p = -- mm (条件: p ≥ 2a = -- mm) --
注意事項・適用限界
  • 導線半径 a に対して r_i >> a を前提とした細線近似。密巻き(a/pが0.5に近い)では誤差が拡大する。
  • 近接効果(proximity effect)は含まれない。隣接巻き線の磁場による電流分布の歪みは無視している。
  • 導線断面は円形を仮定。矩形断面(PCBパターン等)の場合は等価半径 a_eq ≈ 0.2235×(w+t)(Groverの近似、w:幅、t:厚み)への置き換えが必要(本バージョンでは未実装)。
  • 直流(Y=1/4)を仮定しており、周波数依存の内部インダクタンス変化(表皮効果)は含まれない。

理論的根拠・出典

  1. E. B. Rosa and F. W. Grover, "Formulas and Tables for the Calculation of Mutual and Self-Inductance" (Revised), Bulletin of the Bureau of Standards, Vol. 8, No. 1, 1916. PDF (archive.org, Public Domain)
  2. J. C. Maxwell, A Treatise on Electricity and Magnetism(円形フィラメントの自己・相互インダクタンス公式の原典)
  3. S. S. Mohan, M. Hershenson, S. P. Boyd, T. H. Lee, "Simple Accurate Expressions for Planar Spiral Inductances," IEEE JSSC, vol. 34, no. 10, 1999.(本アプリの「参考値: Modified Wheeler近似式」表示機能で使用。近似式であり主計算には用いない。)